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家・住宅購入コラム

住宅購入前に知っておくべき住宅ローンの基礎知識5選

「子供が出来てそろそろマイホームを購入したい」「資産になる家が欲しい」など、さまざまな理由で戸建てやマンションを購入する際に多くの人が住宅ローンを利用します。
住宅の購入は軽く1,000万円を超えるため、住宅ローンでお金を工面するのは必然です。
しかし、金額が大きいため、現在いくらの住宅ローンが借りられるのか、審査に通るのか、後々返済に困らないかと不安になっている人もいるのではないでしょうか。
そこで本記事では、住宅の購入を検討する前に知っておくべき住宅ローンの基礎知識を下記の項目で解説していきます。
住宅ローンの利用基準
住宅ローンの金利
住宅ローンを組む際にかかる諸費用
住宅ローンの審査基準
住宅ローンを滞納しないために
物件探しの前に住宅ローンの仕組みを理解しておくことで、総額いくらまでの物件なら購入できるかの目安となり、物件探しの手助けにもなるのでぜひ最後までご覧ください。
 

住宅ローンの利用基準

住宅ローンは他のローンに比べると金利が低く設定されています。そのため、利用できる範囲は厳しく定められています。
 

住宅ローンの利用できる範囲

住宅ローンは物件の契約者本人が居住する住宅にのみ適用されます。新築戸建てを建てるための土地の購入、中古戸建ての購入、マンションの購入と、居住する住宅に関連するものであればさまざまな購入資金に利用できます。
その他に、住宅ローンの手続き時に必要になる印紙代や保険料、手数料なども住宅ローンに組み込むことができます。
 

住宅ローンの手続きの流れ

不動産会社に行き、購入したい物件が決まったら下記の流れで住宅ローンの申請をしていきます。

順番 物件 住宅ローン
1. 物件の決定 事前審査
2. 購入申請 事前審査通過
3. 売買契約
4. 決済 本審査
5. 本審査通過
6. 契約手続き
7. 融資実行

事前審査から融資実行まで最短でも約2か月かかります。
事前審査に落ちてしまったら、金融機関の変更、現在の借り入れ状況の見直しや返済などをして再度事前審査からのやり直しとなるので、物件購入までの期間に余裕をもって取り組むと良いでしょう。
 

住宅ローンの金利

住宅ローンの金利には変動金利と固定金利があります。
それぞれのメリット、デメリットについて解説していきます。
 

変動金利のメリット、デメリット

変動金利のメリットは、固定金利に比べて金利が低く設定されていることです。
しかし、半年に一度金利の変動があり、将来の支出のめどが立ちづらいデメリットがあります。
 

固定金利のメリット、デメリット

固定金利のメリットは、毎月の返済金額が一定なので、将来の資金計画の立てやすさがあります。
変動金利のように経済関連に敏感にならなくて済むので、精神的にも安定するでしょう。
デメリットとしては、変動金利より金利が高く設定されている点があります。
 

固定金利の種類

固定金利には全期間固定金利と、10年固定金利などの数年間は固定金利で、その翌年から変動金利、もしくは固定金利の再契約をする固定期間選択型金利があります。
固定期間選択型金利のほうが全期間固定金利に比べて金利は低く設定されていますが、期間が過ぎる度にその時の金利で再契約となります。
再契約時の金利が把握できないため、変動金利と同じく将来的な見通しが立てづくなります。

金利 メリット デメリット
変動金利 金利が低い 将来のめどが立てづらい
全期間固定金利 資金計画が立てやすい 金利が高い
固定期間選択型金利 全期間固定金利より金利が低い 期間が過ぎると再契約

再契約時の金利が不明

 

住宅ローンを組む際にかかる諸費用

住宅ローンを契約する際は、手数料や保証料などの諸費用が必要になります。
それぞれ高額なので、住宅購入費以外もしっかり把握してお金が足りないことがないようにしておきましょう。

諸費用項目 詳細
手数料 申し込み手続きの報酬
保証料 保証会社に支払う
印紙代 2万円~6万円
登録免許税 抵当権設定時にかかる費用
火災保険料 補償内容、範囲により金額決定
団体信用保険料 金利に含まれているケースが多い

 

住宅ローンの手数料

住宅ローンを申し込む際は、金融機関の報酬として事務手数料を支払う必要があります。
金額は金融機関によってさまざまで無償のところもあるため、住宅ローンを申し込みたい金融機関がどのような手数料の設定をしているのか見ておくと良いでしょう。
 

住宅ローンの保証料

住宅ローンの保証料とは、保証会社に保証人となってもらうための料金です。
一括払いやローン金利に上乗せなどのように、支払い方法はいくつかあります。
金額は金融機関が提携している保証会社や、住宅ローンの借り入れ金額、契約者の年収、勤続年数などの属性で決まるため、申し込みをしてみないと正確な金額は把握できません。
 

印紙代

住宅ローン申し込み時に必要になる印紙は、金銭消費貸借契約書と抵当権設定契約証書の2通りあります。
金額は

・500万円より高く1000万円以下は印紙代1万円

・1000万円より高く5000万円以下は印紙代2万円

・5000万円より高く1億円以下は印紙代6万円

と定められています。
 

登録免許税

購入する土地や建物の抵当権を金融機関が設定します。
抵当権とは、住宅ローンを契約者が払えなくなった場合に金融機関が土地や建物を差し押さえることができる権利のことをいいます。
その抵当権を設定するためにかかる費用が登録免許税です。
金額は「住宅ローン借り入れ額×0.4%」で計算できます。
例えば、住宅ローン借り入れ額が3000万円だった場合、「3,000万円×0.4%」で12万円の登録免許税を支払う必要があります。
また、登録免許税には軽減措置が用意されています。適用されれば0.4%から0.1%へ引き下げることができるため、土地や建物が軽減措置に該当するか調べておくと良いでしょう。
 

火災保険料

住宅ローンを申し込む際は、火災保険への加入も必要になります。
火災保険料は建物の構造によって火災保険の補償内容で差があるので、どこまで補償されるのか、火災保険料と補償内容が見合っているかをしっかり確認しておきましょう。
補償内容がさまざまある火災保険ですが、地震で起きた被害は対象外なので、地震に備えたい人は地震保険に加入することをおすすめします。
 

団体信用保険料

団体信用保険とは、住宅ローンの契約者がローン返済中に死亡してしまったり、高度障害を負ってしまった場合に残りの住宅ローンを完済してくれる保険のことです。保険の種類によって、がんや心筋梗塞にも適用される団体信用保険もあります。
団体信用保険料は初めから金利に含まれている場合が多いです。別途で金利に上乗せする金融機関もあるため、金融機関を選ぶ際に確認してみてください。
 

住宅ローンの審査基準

住宅ローンは申し込みをしたら誰でも契約できるローンではありません。金融機関から正式な公表はされていませんが、住宅ローンはきちんとした審査基準があります。
国土交通省の「令和3年度 民間住宅ローンの実態に関する調査結果報告書」によると、上位の審査項目として、

・完済時年齢

・健康状態

・年収

・勤続年数

・連帯保証

が挙げられています。
上記の項目は、9割以上の金融機関が審査基準として定めているそうです。

完済時年齢

住宅ローンはほとんどの金融機関で、借り入れ時年齢満20歳以上で最終返済時80歳未満の人が契約できるようになっています。借り入れ時の年齢が高いと80歳までの返済期間が短く、月々の返済金額が高くなってしまうので審査に通らないケースがあります。
現在40年ローンや50年ローンと長期間の住宅ローンがあるため、完済時の年齢も気にしながら住宅ローンの選定をしてください。
 

健康状態

住宅ローンの申し込み時に合わせて加入する必要がある団体信用保険ですが、健康状態に問題があると加入することができません。
健康状態の問題とは、例えば「何かの持病を抱えている」「薬を常時服用している」「過去に大きい手術をした経験がある」といったことが挙げられます。
健康状態に問題がある場合は団体信用保険の加入時に告知をします。
この告知でウソをついてしまうと、もし保険を使うことになったときに被保険者の通院歴などを詳細に調査されウソが発覚し、保険金が支払われなくなってしまいます。
告知をする際は絶対にウソをつくのは止めましょう。
 

年収

年収が低すぎると住宅ローンの返済にあてるお金が無いと判断され、審査に落ちる可能性が高くなります。
3000万円の住宅ローンを組みたいのであれば、最低でも年収400万円ほどは必要になってきます。
ですが、同じ年収400万円でも「基本給25万円+残業代」と「基本給16万円+残業代」とでは前者の基本給の高いほうが審査は通過しやすいです。なので、住宅の購入を検討する前に、今の職場より基本給が高い会社に転職することも視野に入れてみましょう。
 

勤続年数

住宅ローンの審査は収入の安定性を重要視します。
勤続年数も安定して仕事を続けられているか、将来的にも安定した収入を見込め、ローン返済が滞ることがないかを審査するための重要な項目です。
最低でも1年間勤続してから住宅ローンを申し込みましょう。
 

その他の審査基準

その他にも住宅ローンの審査にはさまざまな項目があります。
例えば、カーローンやクレジットカードの残債があると審査に落ちる場合があります。
カーローンの一括返済が難しいときは、借り換えをして月々の返済額を抑えましょう。
クレジットカードの残債が原因で審査に落ち、再度同じ金融機関で審査を受けるときは、残債を一括返済し、クレジットカードの解約が必要となってきます。
時間と労力がかかってしまうので、初めて住宅ローンの審査を申し込む前にカーローンやクレジットカードの残債を確認することをおすすめします。
 

審査に通りやすくするための対策

前述した年齢、年収、残債は返済負担率の審査につながります。
返済負担率は年収の25%までが推奨されているので、物件価格や月々の返済金額を少なくし、返済負担率が25%以下になるよう調整してみてください。
25%以下にすることで審査が大幅に通りやすくなります。
その他には、夫婦で住宅ローンを組む方法があります。
夫婦それぞれが契約者となることで融資限度額を大きくすることが可能です。ただし、契約者が2人になることにより、諸費用も2人分必要になる場合もあるので、夫婦で住宅ローンを組む場合は金融機関に確認してみましょう。
 

住宅ローンを滞納しないために

住宅ローンを契約した後でリストラによる収入の減少や、他に借り入れをしてしまい住宅ローンの返済にお金が回せないといったことが起こる可能性もあります。
一度でも住宅ローンを滞納したら個人信用情報機関に履歴が残ってしまい、カーローンなどの他のローンを契約しづらくなります。
住宅ローンの返済が厳しくなった際は、下記に記載する対策をして滞納しないようにしましょう。
 

金融機関で住宅ローンの見直しを相談

住宅ローンの契約をした金融機関で返済プランの見直しを相談する方法があります。
返済期間の延長や猶予を検討してもらうことができますが、金融機関により条件が異なるので、早めに問い合わせてみてください。
 

住宅ローンの借り換え

月々の返済を軽くするために住宅ローンを借り換える方法もあります。
住宅ローンの借り換えをすれば返済期間を長くすることができるので、月々の返済額を抑えることができます。
ただし、既存ローンの解約費用、新規ローン契約時の保証料や登記費用が別途必要になるので、住宅ローンの借り換えは諸費用も考えたうえで検討しましょう。
 

住宅を売却する

住宅ローンの返済が厳しくなったら住宅の売却も視野に入れましょう。
滞納してしまうと、次の住宅を購入する際に住宅ローンを契約しづらくなります。
住宅を手放すのはつらいことですが、次の住宅を購入するために早めに検討してみてください。
 

まとめ

ここまで住宅ローンの基礎知識を解説してきました。
住宅ローンを申し込む際は、自分のお金事情を見直すことが重要です。
住宅ローンの返済に追われてせっかくのマイホームを売却することがないよう、しっかりと資金計画を立てて住宅ローンを申し込みましょう。

徳本 友一郎

所属会社:
株式会社スタイルシステム
所属会社のWEBSITE:
http://www.style-system.net
保有資格:
CFP(日本FP協会認定)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、 宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
著書:
初めての不動産購入で失敗しない17のチェックポイント

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