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家・住宅購入コラム

賃貸か持ち家!結局どっちがお得なの?判断基準をご紹介します

昨今、賃貸か持ち家か、結局どっちがお得なのか分からず、迷われている人が多いようです。今まで賃貸で住んでいた人が持ち家の購入を考えた場合、どちらがいいのか判断基準が定まりません。

賃貸にも持ち家にもメリット・デメリットは存在し、自分の人生の中でどちらがお得になるのか見極める必要があります。人によって状況や環境が違うため、どちらがお得か断言するのは難しいです。

本記事では、賃貸と持ち家はどっちがお得なのか、判断基準とメリット・デメリットをご紹介します。

賃貸と持ち家のおすすめな人や注意点についても比較しているので、ぜひ参考にしてください。

賃貸と持ち家で悩む際は「比較基準」を明確にすること

賃貸に住むか、持ち家に住むか迷われている人は少なくありません。今まで賃貸に住んでいたけれど、引っ越しを機に持ち家にするか悩んでいる人も多いです。

賃貸か持ち家かで悩む時は、「比較基準」を明確にすることが大事です。

・生涯でかかるコスト
・住宅のスペック
・住み心地
・人生で起こるイベントへの柔軟性

それぞれ詳しく解説します。

生涯でかかるコスト

賃貸か持ち家かで、生涯かかってくるコストが違います。では、どのようなコストがかかってくるのでしょうか。賃貸と持ち家の生涯かかるコストを比較してみましょう。

持ち家を手にした人の購入予算は、2,000万円から4,000万円程度と言われています。 立地や土地、家の広さなどでバラつきはありますが、年収400万円の人は3,000万円程度のローンが組める可能性があります。

住宅を購入する際は、数千万円必要です。 一方で、 賃貸は敷金や礼金、仲介手数料だけなので数万円程度で抑えられます。賃貸か持ち家かの違いで初期費用の額が大幅に変わるため、準備しておくと安心です。 

住宅スペック

賃貸でも持ち家でも、住宅のスペックは不可欠です。特に、自然災害に負けない構造の建物がおすすめです。

例えば、地震が発生した時、軟弱な建物では倒壊するリスクがあります。 強度のある建物であれば、倒壊するリスクは少なく安全に暮らせます。さらに、隣で火事が発生した場合、飛び火が来ても家全体に広がりにくい素材や構造になっていれば、全焼を防ぐこともできます。

また、断熱材が使用されている家は、夏は涼しく冬は暖かいです。断熱材とは、室外の温度を室内に通さないようにするための素材で、熱の移動を遅らせる効果があります。しかし、完全に熱を遮断できるわけではないため、注意が必要です。

住み心地

賃貸や持ち家でも住み続ける必要があるため、住み心地は大切です。 特に持ち家は、簡単に引っ越しができないため、家を建てる前に住み心地について考えておきましょう。

住み心地のいい家にするため、立地の良さは把握しておきましょう。 家の近くにスーパーや病院、コンビニなどがあると利便性が高まります。また、お子様のいる家庭では、学校が近くにあると安心です。

家の中の間取りやデザインにもこだわりましょう。重要なポイントは「生活動線」です。生活動線がスムーズだと、楽に生活ができます。例えば、寝室が2階にあるのに、トイレが1階にしかないことや、お風呂に入る前トイレに行くのに、わざわざリビングを通る必要があることなど、不便な動線はストレスになります。

そのため、わざわざ1階のトイレに行かなくてもいいように2階にもトイレを設置する、リビングを通らなくてもいいようにお風呂場から直接トイレに行ける動線を作ると、楽な生活ができます。

その他にも収納スペースの多さや広さ、キッチンの高さなど、実際の生活をイメージしながら設計します。

人生で起こるイベントへの柔軟性

賃貸では、ライフイベントやスタイルの変化によって合う場所に引っ越しをすればいいのですが、持ち家の場合は簡単にできません。一生住み続けていく持ち家では、今後の生活がどう変化するのか予測しながら設計します。

例えば、子供部屋を2部屋作ったとして、子供たちが大人になり部屋が余った場合、隣り合わせの部屋にしておくと壁を壊し1つの部屋にすることもできます。

1つになった部屋を娯楽部屋にしたり、作業部屋にしたりと再利用できます。子供部屋が離れたところに1つずつあると、後の使い道が物置になってしまう可能性があるのでもったいないです。

人生のイベントの変化によって、家も柔軟に対応できるように工夫しましょう。

賃貸で住むことのメリット・デメリット

賃貸で住むことのメリット・デメリットがあります。

賃貸は、コストが最小限に抑えられる事ができ、とても魅力的です。しかし、デメリットもあることも忘れないでください。デメリットを知らないと、後で後悔する可能性もあるため、しっかり確認しておきましょう。

・賃貸のメリット
・賃貸のデメリット

それぞれ、解説します。

賃貸のメリット

賃貸に住むことのメリットは、4つあります。

・引っ越しなどが簡単にできる
・初期費用が高くない
・メンテナンス費用がない
・固定資産税などの支払いがない

賃貸物件は、簡単に引っ越しできる事が大きなメリットです。住居を生活環境に合った場所に移すことで、ストレスなく生活できます。

例えば、隣人とのトラブルがあった場合、持ち家だと簡単に引っ越しができません。トラブルの原因を解決するか、我慢するしか方法がなくなります。

まれに、第三者に賃貸で提供したり、家を売却したりなどする人もいますが、できるだけ自分の持ち家は自分で住みたいと思う人は少なくありません。

賃貸だと面倒な手続きは不要ですし、自分の荷物さえ運べば引っ越しが完了するので、手間もかかりません。

初期費用やメンテナンス費用などのコストも、持ち家より削減できます。

賃貸のデメリット

賃貸に住むデメリットは、4つあります。

・自分の資産にならない
・退職してからの引っ越しが大変
・老後、契約更新ができない可能性もある
・リフォームが自由にできない

賃貸の1番のデメリットは、家が自分の資産として残らないことです。いくら家賃を払っても賃貸で借りている以上、自分の物にはなりません。

さらに若いときは安定して収入があるので大丈夫ですが、定年を迎え年金暮らしになると、収入が減少し家賃が大きな負担になります。家賃を減らそうと引っ越しも考える人も多いですが、高齢になると新規契約ができない可能性もあります。身元の保証や健康状態、世帯人数など様々な面で断られることもあるのです。

また、賃貸でのリフォームは基本できません。フローリングのデザインを変えるためシールタイプの物を貼り付けるなど簡易的なものは可能ですが、スロープをつけたりドアの取り付けを変更したりなどの工事が必要なリフォームはできません。老後のことを考えると、賃貸で住むのはデメリットが多いでしょう。

持ち家に住むことのメリット・デメリット

持ち家に住むことにも、メリット・デメリットは存在します。

持ち家の場合は、前もって準備が必要な時もありますし、建てた後もどう過ごすかで大きなリスクを招くこともあります。損をしないためにも、しっかりメリット・デメリットを把握しておくことが大事です。

持ち家のメリット

持ち家に住むメリットは、3つあります。

・自分の資産が残る
・リフォームが自由にできる
・ローンが終われば、支払いがほぼない

持ち家の最大のメリットは、家が自分の資産として残ることです。ローンの返済が終わっても維持費が多少かかりますが、自分の家を持てたという達成感、満足感などが生まれセカンドライフも充実できるでしょう。

さらにローンを組む時に、団信という生命保険に加入することが必要です。団信とは、団体信用生命保険の略で、世帯主が寝たきりや死亡した場合、生命保険会社が残債を全て払ってくれるシステムになってます。万が一のことがあっても、家族の負担が減らせるので安心です。

持ち家の場合、リフォームすることができます。例えば同居するために部屋を広くしたり、老後にバリアフリーを加えたり自由にカスタマイズできます。状況に応じて家も対応できることが、持ち家の特徴です。

持ち家のデメリット

持ち家のデメリットは、4つあります。

・引っ越しができない
・税金がかかる
・売却時に、なかなか売れない
・ローンが通らない

持ち家は引っ越しをして住み替えをするのが難しい点がデメリットです。必ずしも引っ越しができないわけではありませんが、家を売却したり、賃貸に出したりと手続きの面でも面倒なことが多いです。

さらに、年月が経った家だと物価も低下し、なかなか売れない可能性もあります。結果、持ち家を手放すことは、大変リスクがあると言われています。

また、屋根工事や外壁工事などの修理やメンテナンスは、自己負担になります。持ち家がマンション等の場合は、共同エリアの修理代の積み立ても毎月かかるので、出費が多くなります。加えて、固定資産税や不動産取得税などの税金関係支払いも増えてきます。

しかし、そもそも税金関係の支払いを滞納している人は、ローンが通らない可能性が非常に高いので、持ち家を手にしたい場合は現金か諦めるしか方法が無さそうです。

賃貸と持ち家は生活コストだけで選ぶのはNG

賃貸でも持ち家でも、生活コストは必ずご自身で負担しなければなりません。生活コストとは、住居で生活するうえで必要な電気やガス、水道、食事、通信など日常で使う生活費のことです。賃貸か持ち家か選ぶ際は、生活コストを基準に今後の生活やライフスタイルに合っている物件を選びましょう。

世帯人数が3人以上の家庭では、だいたい30万円前後の生活コストがかかります。4人5人に増えても数万円の差で増加します。

結論:賃貸と持ち家がおすすめな人とは?

賃貸と持ち家がおすすめな人とは、どんな人なのでしょうか。人それぞれ家庭環境が違い、ライフスタイルも違います。

一人暮らしなのか、夫婦で暮らしているのか、4人以上の大家族なのか、賃貸と持ち家のメリットとデメリットを踏まえて、選択してみましょう。

・賃貸がおすすめな人
・持ち家がおすすめな人

それぞれ詳しく解説します。

賃貸がおすすめな人

1つの家に長く住むことが難しい人は、賃貸がおすすめです。 仮に持ち家を手にしたとしても、空き家状態が続くことになるので、防犯の面でも賃貸の方がいいでしょう。 また、収入が安定しない ローンを組みたくない人にも おすすめです。

家賃は、収入の約25%以内にすると節約になるので、収入が安定しない人は調整していきましょう。税金などのコストもかからないので、コストも抑えられます。

持ち家がおすすめな人

収入が安定していて退職までにローンの完済ができる人は、持ち家がおすすめです。退職までにローンを完済することによって、老後の家賃負担がなくなり大きな負担がありません。

さらに、持ち家が資産として残るので、配偶者や子供、孫に不動産を残したい人にもおすすめです。

ローンを完済しているので、後に続く人たちが新たに家賃を支払う必要もないです。しっかり計画を立てて、退職までに完済できるスケジュールにしましょう。

まとめ

賃貸と持ち家どっちがお得なのかを、ご紹介しました。賃貸に住む場合と持ち家に住む場合で、比較する基準やメリットとデメリットはさまざまです。

賃貸と持ち家の違いは、やはり家という資産を残すかどうかが大きいでしょう。将来設計や家族構成などを考慮しながら、総合的に判断する必要があります。

賃貸がいいか持ち家がいいか迷われているなら、不動産関係の人やFP(ファイナンシャルプランナー)に相談するのも手です。

最終的には自分自身のライフスタイル、価値観、将来のビジョンを重視し、自分にとって最適な選択をすることが何よりも重要です。あなたの人生と経済状況に最適な住まい選びを、ぜひ慎重に行ってください。

徳本 友一郎

所属会社:
株式会社スタイルシステム
所属会社のWEBSITE:
http://www.style-system.net
保有資格:
CFP(日本FP協会認定)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、 宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
著書:
初めての不動産購入で失敗しない17のチェックポイント

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