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家・住宅購入コラム

ローコストハウスメーカー11社を徹底比較!メリットやデメリットも解説

資金が少なかったり住宅ローンを増やしたくなかったりなどの理由で、ローコストで家を建てたいという人は少なくありません。

そこでおすすめなのが、ローコストハウスメーカーです。しかし多くのローコストハウスメーカーの中から、適した1社を選ぶのは難しいものです。

この記事では、おすすめのローコストハウスメーカーや、ハウスメーカー選びのコツについて紹介します。ローコストハウスのメリットやデメリットについても解説しますので、ぜひ参考にしてください。

おすすめのローコストハウスメーカー11選

はじめに、おすすめのローコストハウスメーカーを紹介します。

●タマホーム
●アイフルホーム
●レオハウス
●アイダ設計
●アキュラホーム
●アエラホーム
●富士住建
●ヤマト住建
●ユニバーサルホーム
●センチュリーホーム
●クレバリーホーム

上記11社それぞれの実績や特徴を見ていきましょう。

タマホーム

タマホームは3,000名以上の社員を抱え、全国47都道府県に店舗を構えるハウスメーカー大手です。
以下のような工夫によってコストダウンを実現し、良質・低価格の住宅を提供しています。

●施工を自社で管理している
●林業者や製材工場から建材を直接仕入れている
●設備メーカーから住宅設備を大量に仕入れている

タマホームのローコストハウスとしては「木麗な家」が挙げられます。

「木麗な家」の特徴は、以下のとおりです。

●自由設計
●オール電化
●木造軸組在来工法
●強度が高い「構造用耐力面材」を壁に使用

▼「木麗な家」のイメージ

引用元:タマホームHP

アイフルホーム

「より良い家を、より多くの人に、より合理的に」を追及するアイフルホームは、累計契約数17万棟越えの実績を持つハウスメーカーです。LIXILグループの住宅建材メーカーである「LIXIL住宅研究所」が運営しています。

アイフルホームは、業界初の「FC(フランチャイズ)システム」を導入しています。フランチャイズ加盟店である工務店の役割は、家づくり〜引き渡し後のサポートです。一方で本部のLIXIL住宅研究所は、住宅の構造・性能の開発や保証体制を確立します。

工務店のきめ細かいサポートと、ハウスメーカーの商品力や開発力、強力な保証体制を共存させているのです。

アイフルホームは、以下の方法でコストダウンを実現しています。

●フランチャイズ加盟店と直接契約し、中間業者を入れない
●LIXILの設備を中心に採用し、資源をまとめて仕入れる

アイフルホームの主力商品は「FAVO(フェイボ)」です。11つのプランがあり、ライフスタイルに合わせた家づくりを実現します。

▼家づくりの実例

引用元:アイフルホームHP

レオハウス

レオハウスは、ヤマダデンキなどを手がけるヤマダホールディングスのグループ企業です。
以下の3部門で1位を獲得した実績があります。

●信頼できる構造の会社
●金額満足度
●施工品質満足度

最長60年の保証や、24時間365日対応してくれるコールセンターがあり、アフターフォローも充実しています。

レオハウスのローコストハウスとしては「Vit」が挙げられます。

「Vit」の特徴は、以下のとおりです。

●注文住宅よりも価格を抑えられる、セミオーダー型の規格住宅
●広さや間取りはプランの中から選択可能
●インテリアのシミュレーションが可能
●家具家電をセットにできるオプションあり

▼家づくりの実例

引用元:レオハウスHP

アイダ設計

東北から沖縄まで92の支店や営業所を持つアイダ設計は、品質にこだわるハウスメーカーです。
「良い家は高い」というイメージを覆すために、以下のような取り組みを行っています。

●自社で仕入れた木材を自社の工場で加工・管理し、コストを削減
●仕入れからアフターサービスまで外注せず、自社で一貫管理
●設備の一括大量仕入れによるコスト削減
●大工を育成し、効率と品質を上げる

アイダ設計の主力商品は、以下の特徴を持つ「ブラーボシリーズ」です。

●自由設計
●断熱性・耐震性に優れる
●太陽光発電システムを標準設置

▼「ブラーボシリーズ」のイメージ

引用元:アイダ設計HP

アキュラホーム

アキュラホームは「完全⾃由設計・⾼性能なのに、適正価格」をモットーとするハウスメーカーです。「人気住宅会社ランキングNo.1」や「グッドデザインアワード」に選ばれたこともあります。

コストダウンと品質改善のための取り組みは、以下のとおりです。

●家づくりにおける約2万個の項目(釘一本・ビス一個・職人の手間賃など)をデータベース化
●価格が高い項目を洗い出し、適正価格で高品質な状態に改善
●日本最大の工務店ネットワークによる大量一括仕入れ
●配送センターの設置によるコストダウン

アキュラホームが提供する「3階建ての暮らし」は、狭小地でも広々とした暮らしができます。

東京大学と共同開発した耐力壁である「ストロングウォール」が特徴です。住宅全体の強度を上げることで、吹き抜けなどの空間を維持しながら耐震性を保ちます。暮らしに合わせた間取りの設計が可能です。

▼家づくりの実例

引用元:アキュラホームHP

アエラホーム

アエラホームは「ハウス・オブ・ザ・イヤー・イン・エナジー」を、10年連続受賞しているハウスメーカーです。住宅全体の省エネ性能が評価されています。

省エネ性能の高さによるメリットは、光熱費が安くなる点です。また長持ちする家づくりにも力を入れており、メンテナンスにかかるコストを安く抑えられます。

アエラホームの主な低価格商品は「クラージュ」です。
「クラージュ」には、以下のような特徴があります。

●超省エネルギーの長期優良住宅
●自由設計
●アルミ箔面材を貼り付けた遮熱断熱材を使用し、高気密・高断熱・高遮熱住宅を実現
●オール電化・太陽光発電で光熱費ゼロも実現可能

▼家づくりの実例

引用元:アエラホームHP

富士住建

富士住建は「しあわせな家」をコンセプトにしているハウスメーカーです。良い商品を安く仕入れることで、快適な家を提供しています。

「高品質×適正価格」を実現するために、以下のような取り組みを行っています。

●設備メーカーと年間契約し、設備の仕入れ単価を安く抑える
●利益率を最低限に抑え、値引きが1円もできないような価格設定にする
●社員割引を行わない
●住宅展示場に出店しないことで、出店料や維持費を削減
●豪華なカタログを作らないことで、経費を削減
●しつこい営業をしないことで、人件費を削減

富士住建の主力商品は「完全フル装置の家」です。自由設計で、ほかのメーカーではオプションになるような豪華設備が標準装備されています。

「完全フル装置の家」に標準装備されている設備の例は、以下のとおりです。

●テレビ付きバスルーム
●デザインキッチン
●太陽光発電システム
●カーテン・エアコン・照明
●断熱性に優れる樹脂サッシの窓
●耐震性アップのための制震ダンパー

▼家づくりの実例

引用元:富士住建HP

ヤマト住建

ヤマト住建は「日本の住宅を世界基準にすること」を使命とするハウスメーカーです。
気密性や断熱性が高い家づくりによって、省エネだけでなく住む人の健康も守ります。

さらに、高品質の住宅を適正価格で提供するために、以下の取り組みを行っています。

●システム開発・仕入れ・設計・施工を合理化
●現場見学会や紙面掲載は顧客に協力してもらい、広告やモデルハウスにかかるコストを削減

ヤマト住建の主力商品は、以下の特徴を持つ「エネージュ SGR」です。

●屋上庭園により、敷地が狭くても庭が作れる
●自由設計かつ多くのプランが用意されている
●プランごとに価格が決められているため、予算の目安が把握しやすい

▼「エネージュ SGR」のイメージ

引用元:ヤマト住建HP

ユニバーサルホーム

ユニバーサルホームは「いい品質」と「いい価格」をモットーにしているハウスメーカーです。
以下の特徴を持つ「地熱床システムを採用した床」が人気を集めています。

●振動に強い
●床下がコンクリートで覆われているため浸水の心配がなく、シロアリにも強い
●1階の隅々まで床暖房
●地熱を有効活用した自然エネルギーのため省エネ

ユニバーサルホームが行っている、コストダウンの取り組みは以下のとおりです。

●独自の仕入れや販売システムを構築し、効率化を徹底
●自社で直接施工を行う
●建材や設備の一括仕入れ
●工法を工夫することで工期を短縮し、人件費を削減

ユニバーサルホームの低価格商品としては「HELLO! MY HOME」が挙げられます。
「HELLO! MY HOME」の特徴は、以下のとおりです。

●コンセプトは「きゅっと家族サイズの家」
●間仕切りの数や庭との動線を工夫することで、開放感を演出
●住宅の固定概念に囚われず、生活スタイルに合わせた設備を提案

▼家づくりの実例

引用元:ユニバーサルホームHP

センチュリーホーム

センチュリーホームは「他社よりも安くて良い家を作る会社」と宣言するハウスメーカーです。注文住宅の事業にだけ専念する姿勢を貫いています。「快適で安心な住まい」の提供にも力を入れており、東日本大震災や熊本地震で倒壊した家は1棟もありません。

コストダウンの取り組みとしては、以下が挙げられます。

●CMなどの高い広告費を削減
●計画的な生産・販売によって、在庫を抱えるコストや余計な人件費を削減

センチュリーホームの主力商品は「Gネット」です。高性能の設備を標準仕様とした自由設計が特徴で、坪数ごとにプランが用意されています。

▼家づくりの実例

引用元:センチュリーホームHP

クレバリーホーム

クレバリーホームは、見た目の美しさや災害に対する強さ、住む人の健康などを考えた住宅を提供するハウスメーカーです。耐震性を上げるために、地震に強い構造や部品を採用しています。阪神・淡路大震災の200%に相当する地震波を加える実験において、建物構造に損傷が見られず、耐震性が実証されました。

以下のような工夫によって、建築時や住み続けることでかかるコストの削減を実現しています。

●オリジナルの建材を開発
●高い断熱性や省エネ設備により、光熱費を安く抑える

クレバリーホームの人気NO.1モデルは、以下の特徴を持つ「CXシリーズ」です。

●雨で汚れを落とす特性があり、塗り直しの頻度が少なくて済む外壁タイルを使用
●自由設計
●炭とイオンの力で室内の空気をマイナスイオンで満たすシステムを導入

▼家づくりの実例

引用元:クレバリーホームHP

ローコストハウスのメリット

ローコストハウスを検討する際には、メリットやデメリットを頭に入れておくことが大切です。この章では、ローコストハウスにおける以下のメリットを解説します。

●住宅ローンの返済が少なく済む
●工期が短い
●リフォームや建て替えがしやすい

住宅ローンの返済が少なく済む

ローコストハウスは少ない資金で家が建てられるため、住宅ローンの返済額が少なく済むというメリットがあります。金銭的なリスクが低くなることで、住宅のリフォーム費用や子供の学費など、ほかのことに資金を回すことが可能です。

住宅ローンの返済額が少ないと、毎月の返済額も抑えることができるため、生活に余裕が生まれます。

工期が短い

通常の住宅と比較して工期が短いことも、ローコストハウスにおけるメリットの1つです。工期が短い理由として、以下の点が挙げられます。

●事前にカットしてある材料を使うため、手間が少ない
●規格化された設備を使って、作業を簡素化している
●家の造りがシンプルなため、効率よく建築できる 

工期が短いと、家が完成するまでの仮住まいにかかる家賃も安く済みます。オプションを追加する場合、工期が延びることもあるので注意しましょう。

リフォームや建て替えがしやすい

ローコストハウスのメリットとして、リフォームや建て替えがしやすい点も挙げられます。

ローコストハウスは建築費用が安いため、資金に余裕を持たせられます。子供が生まれたり、子供が巣立って夫婦だけになったりと、変化するライフスタイルに合わせてリフォームや建て替えを行うことが可能です。

ローコストハウスのデメリット

ローコストハウスのデメリットは、以下のとおりです。

●設備のグレードやデザイン性が低い
●住宅性能が低い場合がある
●メンテナンスやオプションで割高になる場合がある

それぞれ詳しく解説していきます。

設備のグレードやデザイン性が低い

ローコストハウスは、通常の住宅と比べて設備のグレードやデザイン性が低い傾向にあります。住宅が完成してから不満に思う人も少なくありません。

こだわりたい設備やデザインがある場合、建築前に確認しておきましょう。設備を追加する場合のスペースを確保しておくなど、間取りを考える段階から完成後のイメージを持っておくことが大切です。

住宅性能が低い場合がある

ローコストハウスは通常の住宅と比べて、断熱性や耐震性、気密性などの住宅性能が低い可能性があります。建築にかかるコストを削減するために、グレードの低い建材や断熱材を使用するためです。

ただし、国が定める建築基準法や耐震基準は満たしており、住宅として欠陥がある訳ではありません。住宅性能が低いと、住宅の寿命が短くなってしまうため、リフォームや建て替えを想定しておく必要があります。

メンテナンスやオプションで割高になる場合がある

ローコストハウスを選んだとしても、以下のような理由から、通常の住宅より割高になる場合があります。

●希望する設備がオプション料金だった
●住宅の劣化によりメンテナンス費用がかさむ

住宅の標準仕様やメンテナンスの目安などを、契約前に確認しておくことが大切です。

ローコストハウスメーカーを選ぶコツ

ローコストハウスメーカーを選ぶ際のコツは、以下のとおりです。

●複数社に見積もり依頼をする
●担当営業の対応力を確認する
●性能や設備を妥協しない
●保証内容を確認する

1つずつ詳しく解説します。

複数社に見積もり依頼をする

ローコストハウスメーカーを選ぶ際には、複数社の見積もりを依頼し、比較検討しましょう。

坪単価や工事費、材料費などはメーカーによって大きく異なります。1社の見積もりだけでは比較ができないため、提案をそのまま受け入れるしかありません。

ライフスタイルに合う住宅を、過不足なく建築してくれるメーカーを選ぶことが大切です。

担当営業の対応力を確認する

担当営業の対応力も、メーカー選びの際には重要なポイントです。知識や経験、相性、丁寧さ、レスポンスのスピードなどを確認しましょう。

知人などの紹介であっても、信頼して任せられる人かどうか、よく考えてください。

性能や設備を妥協しない

ローコストハウスを建てる際には、性能や設備を妥協しないことも大切です。

ローコストハウスは間取りやデザインなど、さまざまな条件に制限がかかってしまいます。しかし性能や設備を妥協してしまうと、生活しづらく後悔することになります。

必要な性能や設備が標準仕様となっているハウスメーカーを選びましょう。

保証内容を確認する

ローコストハウスメーカーを選ぶ際には、保証内容も確認しましょう。

ローコストハウスは通常の住宅と比べて、保証期間が短い傾向にあります。理由は、住宅を建てる際のコストを抑えるためです。

保証してくれる範囲や期間などは、メーカーによって大きく異なるため、複数社を比較することが大切です。

ローコストハウスメーカーは複数社比較して選ぶ

今回の記事では、以下について解説しました。

●おすすめのローコストハウスメーカー11選
●ローコストハウスのメリット・デメリット
●ハウスメーカー選びのコツ

ローコストハウスは、コスト面でのメリットがあるものの、通常の注文住宅に比べて住宅性能や設備のグレードが低い傾向にあります。予算内で満足度の高い家を建てるためには、ハウスメーカー選びが重要です。

複数のハウスメーカーの価格や保証内容、担当営業の対応力などを比較検討しましょう。

徳本 友一郎

所属会社:
株式会社スタイルシステム
所属会社のWEBSITE:
http://www.style-system.net
保有資格:
CFP(日本FP協会認定)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、 宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
著書:
初めての不動産購入で失敗しない17のチェックポイント

営業電は0!住宅購入のプロに相談しよう

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