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家・住宅購入コラム

様々な選択肢がある、団体信用生命保険特約

団体信用生命保険とは、住宅ローンの債務者である被保険者が死亡または所定の高度障害になった場合に、債権者である金融機関などに債務残高相当額の保険金を支払う保険です。住宅ローンの契約をする際に加入を義務付けられていることも多く、保険料は金融機関が負担してくれるところが一般的で、生命保険の中でも住宅ローンの返済に特化した保険です。さらに保障を手厚くしたい場合に付けるのが特約です。こちらは債務者の負担となり、金融機関によって種類が様々です。どのような特約があるのかをいくつか紹介していきます。

 

■特約の種類
団体信用生命保険に付ける特約としては主に3種類あります。「がん団信」、「3大疾病特約」、「7大疾病もしくは8大疾病特約」です。「がん団信」とは、がんのみが対象です。「3大疾病特約」とは、がん・急性心筋梗塞・脳卒中が対象です。「7大疾病」は3大疾病に加えて、高血圧性疾患・糖尿病・慢性腎不全・肝硬変が対象です。「8大疾病」は7大疾病に加えて、慢性膵炎が対象となっています。

 

■保障内容
保障内容は金融機関によって若干違いがありますが、一般的なものをお話しします。がん団信は借入日から90日を経過した日の翌日以降に、生まれて初めてがん(上皮内がん、非浸潤がん、大腸の粘膜内がんおよび皮膚の悪性黒色腫以外の皮膚がんの場合は除く)と診断された場合、残高が0円になるものです。3大疾病は、がんに関してはがん団信と同じ内容ですが、急性心筋梗塞・脳卒中は借入日以降に発病し、診断されてから60日以上所定の状態が継続したと診断された場合、もしくは治療を直接の目的として所定の手術を受けた場合、残高が0円になります。唯一、三菱UFJ銀行の「3大疾病保障充実タイプ」という商品は、脳卒中と急性心筋梗塞に関しては、待期期間なしで入院したらすぐに残高が0円になるという内容になっています。7大疾病、8大疾病の3大疾病以外のものに関しては、支払対象外期間30日を超えて就業不能となった場合、最長1年間毎月のローン返済が0円に、さらに1年を超えて継続した場合、残高が0円になるという内容になっています。

 

■保険料と支払方法
支払方法は商品によって異なり、金利に上乗せして支払う方法と、別途保険料として毎月支払う方法があります。上乗せの商品の場合、がん団信は金利に+0..1%が最近は多いです。3大疾病だと金利に+0.2~0.3%、8大疾病だと金利に+0.3%が多いです。また、保障内容も、50%か100%かを選べたり、病気やケガを含めた保障にしたり、年齢によっても上乗せの金利は違ってきます。別途保険料の場合は、年齢と借入金額と借入期間等によって異なり、5年ごとに保険料が変動します。病気のリスクが高いとされる60歳前後が一番高く設定されています。

 

 

□まとめ
その他にも病気やケガを保障する「全疾病保障」があったり、年齢によって制限があったり、後から付けれるもの、最初にローンを組む時にしかつけられないもの等様々な商品があります。最近は、特にネット系の住宅ローン商品で、すでに金利の中に、がん団信50%保障や100%保障が含まれているもの、全疾病保障が付いているもの等も多くありますので、ご自身にあった商品を検討する必要があります。

徳本 友一郎

所属会社:
株式会社スタイルシステム
所属会社のWEBSITE:
http://www.style-system.net
保有資格:
CFP(日本FP協会認定)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、 宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
著書:
初めての不動産購入で失敗しない17のチェックポイント

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