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家・住宅購入コラム

中古マンションを購入するメリット、デメリットとは!?新築マンションとの比較まで解説!!

マンションを購入する場合、中古マンションにするか、新築マンションにするか迷われることがあると思います。

中古か新築、どちらを購入したら良いかは、中古マンションと新築マンションとの違いを知り、それぞれのメリットやデメリットを知っておく必要があります。

本記事では、中古マンションと新築マンションとの違い、中古マンションや新築マンションを購入するメリットやデメリットを紹介します。中古マンションを購入するのか、新築マンションを購入するのか検討する参考にして頂ければ幸いです。

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中古マンションと新築マンションとの違い

中古マンションと新築マンションは同じマンションですが、内容がまったく違う住宅です。
どのように違うのかを表に表しました。

【中古マンションと新築マンションとのおおまかな違い】

中古マンション 新築マンション
売主 ほとんどが個人 不動産会社
売買金額 低い 高い
設備 設備の新しさは築年数による 最新設備
減税 築年数によって受けられなくなる 減税が受けやすい
資産価値 下落しにくい 下落しやすい
物件の選択肢 多い 少ない
マンション管理 実績あり 新たに運用開始するため実績なし

 
中古マンションと新築マンションの内容に表のような違いがあり、この違いが中古マンションと新築マンションのメリットとデメリットとして出てきます。

このように、内容が正反対の項目が多いため、中古マンションと新築マンションは違う種類の住宅だと思って検討するのが良いでしょう。同じマンションだから内容も変わらないと思い込んでいると、購入を後悔することにもなりかねません。

中古マンションを購入するメリット

中古マンションを購入するメリットは、次のとおりです。

・購入価格が安い
・部屋を実際に内覧できる
・マンションの管理実績を知って購入できる
・立地を多く選択できる
・不動産売買価格と不動産価値がほぼ一致している
・新築より価格が安くリフォーム費用などを捻出しやすい

これらを項目別にして解説していきます。

購入価格が安い

中古マンションは新築マンションに比べて、購入価格が安いです。
日本では「新しいものは良いものである」というイメージが根強いため、新築マンションは価格が高く設定されています。

面積や立地などが同じような条件であれば、新築マンションよりも安く購入できることが、中古マンションの大きなメリットと言えます。

部屋を実際に内覧できる

部屋を実際に内覧できるのも、中古マンションのメリットの1つです。

未完成の新築マンションの場合は、間取り図や完成イメージだけで購入の判断をする必要があります。
部屋の雰囲気や匂い、風通しなど、実際に見てみないとわからない部分は多いものです。

内覧することで、エントランスや廊下などの共用部分も見られるため、購入を検討するうえで非常に参考になります。

マンションの管理実績を知って購入できる

マンションは「管理を購入する」と言われるほど、管理状態が大切です。

修繕などの管理をしっかり行っていれば、建物の居住可能な年数を延ばすことができます。
逆を言えば、管理がしっかり行われていないマンションは、新しくてもすぐボロボロになり住めなくなるということです。

中古マンションの場合、マンション管理の実績があるため、建物が長年維持されそうかどうかを知ってから購入できます。
建物が長年維持できれば、不動産の価値がより下落しにくくなり、長期間保有しても資産として残ります。

立地を多く選択できる

新築マンションは数が少ないため、自分の購入したい立地で販売されるかわかりません。
しかし、中古マンションは多くの立地に建築されているため、希望の立地で売りに出されることが多くあります。

そのため、駅から近い、生活利便施設が近い、学校が近いなど不動産を探す目的を満たしてくれるケースが多くなります。

不動産売買価格と不動産価値がほぼ一致している

中古マンションの売主は個人が多いため、販売価格に余分な費用が入っていないことが多く、消費税も課税されません。そのため、中古マンションの販売価格は、不動産価値とほぼ一致しているということになります。

また売主が不動産会社で、消費税などが中古マンションの販売価格に上乗せされたとしても、不動産価値からは大きく離れません。なぜなら、マンションを元の所有者から安く買い取っているケースが多いためです。

新築より価格が安くリフォーム費用などを捻出しやすい

中古マンションは不動産価値とほぼ一致しているため、安く購入することができます。

そのため、中古で室内が汚い、設備が古い・壊れてるということがあったとしてもリフォームなどの費用を捻出しやすく、中古でも住むことに不便さは感じにくくなります。

中古マンションを購入するデメリット

中古マンションを購入するデメリットは、次のとおりです。

・設備が古くリフォーム前提で購入しなければならない可能性がある
・築年数が古くなっていると減税が受けにくくなる
・耐震性に心配がある
・修繕積立金などが徴収される可能性がある

これらを項目別にして解説していきます。

設備が古くリフォーム前提で購入しなければならない可能性がある

マンションの設備は「5年経過すると古さを感じる」と言われるほど、頻繁に新しい設備が登場します。そのため、築年数が古いマンションだと設備も古く、そのまま設備を利用することに抵抗を感じることもあるでしょう。

不便さを感じる可能性が高いため、中古マンションを購入する場合にはリフォームとセットで購入を検討する必要性が出てきます。

このことにより、中古マンション自体が安くても、リフォーム費用と合わせることにより購入価格が高くなってしまいます。

築年数が古くなっていると減税が受けにくくなる

不動産購入のときにかかる税金には、登録免許税や不動産取得税などがあります。
これらの税金は築年数によって減税される金額が変わり、築年数が古くなるほど減税されなくなっていきます。

中古マンションの築年数によってはほとんど減税されず、購入価格は安くても課税額が高くなってしまうことがあるのです。

耐震性に心配がある

建物の建て方は、建築基準法という法律によって決められています。
建築基準法が改正されるたび、建物に求められる耐震性は高くなっています。

1981年6月1日に建築基準法が改正され、建物は「新耐震基準」と「旧耐震基準」に分けられました。

・新耐震基準:1981年6月1日以降に建築確認を受けた建物
・旧耐震基準:1981年6月1日より前に建築確認を受けた建物

中古マンションを購入するときには、耐震基準にも着目しましょう。
旧耐震基準で建てられたマンションは、耐震性があまり高くないとされているため、補強工事の有無などを確認することも大切です。

耐震性が低いままだと、大地震発生時に補修できないほどの損害が出る可能性があります。

修繕積立金などが徴収される可能性がある

修繕積立金などが徴収される可能性があることも、中古マンションを購入するデメリットの1つです。修繕積立金はマンションの修繕費用として、マンションの住民から集められます。

中古マンションの購入直後に修繕が行われる場合、修繕積立金の不足などを理由に、修繕費用を追加請求されることもあります。

思わぬ出費で新生活の出鼻をくじかれないよう、事前にマンションの修繕サイクルや、修繕費用の積立状況を確認しておくことが大切です。

新築マンションを購入するメリット

新築マンションを購入するメリットは、次のとおりです。

・それまで誰も住んでいない部屋に入居できる
・最新設備を利用することができる
・減税を受けやすい

これらを項目別にして解説していきます。

それまで誰も住んでいない部屋に入居できる

新築の魅力は、それまで誰も住んでいない部屋に入居できることです。誰も使ったことがない部屋はキレイですし、気持ちが良いものです。
ハウスクリーニングをする必要もなく、中古マンションのようにリフォームなどの費用もかかりません。

最新設備を利用することができる

新築マンションは最新型の設備が整っており、生活がしやすい状態になっています。

最新の設備は古い設備よりメンテナンスの回数が少なく、ランニングコストを抑えられます。
そのため、新築マンションを購入することにより、将来的に余計な費用がかかるのを防止することが可能です。

減税を受けやすい

不動産を購入するときの税金は、築年数が新しいほど減税幅が大きくなります。例えば不動産取得税の場合、新築マンション購入時に大幅な減税が可能なため、ほとんど課税されません。

中古マンションだと、築年数が古くなるほど減税幅が少なくなります。減税が出来ない場合、固定資産税課税評価額の3%の不動産取得税が課税されてしまいます。

新築マンションを購入するデメリット

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新築マンションを購入するデメリットは、次のとおりです。

・価格が高い
・新築価格には不動産会社の利益や消費税が入っており本来の不動産価値ではない
・購入前に完成した部屋を見に行けない可能性がある
・マンション管理が上手くいくか未知数

これらを項目別にして解説していきます。

価格が高い

新築マンションの販売価格は以下の金額が含まれているため、不動産自体の価値以上の金額になります。

・マンションの建築・開発費
・マンション販売会社の利益
・消費税

財務省が調査したところによると、2017年の新築マンションの金額は首都圏マンションの平均発売価で新築は6,000万円くらい、中古マンションは3,000万円くらいというデータがあります。

このように新築マンションと中古マンションとでは倍に近いくらいの金額差が付いてしまっているのです。

新築価格には不動産会社の利益や消費税が入っており本来の不動産価値ではない

新築マンションを購入し1度でも住むと一気に値段が下がるとよく言われます。
一気に下がる理由は、不動産価値以外に入っている金額が評価されず、マンションが不動産価値のみになってしまうからです。

つまり、新築マンション購入時には不動産の価値以上のお金を支払っているということです。

購入前に完成した部屋を見に行けない可能性がある

人気のある新築マンションだと、マンションが完成する前に全住戸の売買契約が完了してしまうことがあります。そのため、不動産売買契約前にはまだ部屋の中を見ることができないということもあります。

モデルルームは用意されているものの、日当たり面や工事の質など、完成後の部屋と完全に一致することはありえません。

マンション管理が上手くいくか未知数

新築マンションは、マンション自体の運営が始まったばかりのため、マンションの管理が上手くいくか未知数です。マンションの立地が悪いと空き家が多くなり、修繕積立金が予想より貯まらないというようなこともよく起きます。

マンションは管理で建物寿命が短くなったり、長くなったりするため、管理がどのようになっていくかは非常に大切なことになります。

中古マンション購入に向いている人の特徴

まとめ

中古マンション購入に向いている人の特徴は、次のとおりです。

・躯体が古くてもリフォームなどをして住むのが良いと思う人
・立地を選択したい人
・マンションは資産だと捉えている人

中古マンションは値段が安く、そのぶんリフォームを行いやすいという面があります。
そのため、建物の躯体自体は古くても室内を自分の好きなようにできるのが良い、と思う人には向いています。

また、中古マンションは販売価格が不動産価値に近いため、払った金額分の価値を手に入れることが可能です。住んだ瞬間に資産が目減りすることもないため、中古マンションは不動産=資産と考えている人にも向いています。

新築マンション購入に向いている人の特徴

新築マンション購入に向いている人の特徴は、次のとおりです。

・人が住んだことのある部屋に抵抗がある人
・最新設備を利用したい人
・値段の高さより新しさに魅力を感じる人

新築マンションは値段が高くても、誰も住んだことのない、最新設備の部屋を手に入れることができます。これは大きなメリットであり、魅力です。

また、新築マンションは最新の法律に則って建築されているため、耐震性などに優れており安心して住むことができます。

中古マンション購入のポイント・注意点

後悔しない中古マンション購入のためには、以下のポイントや注意点を知っておくことも大切です。

・築20年目以上のマンションが損をしにくい
・築25年以上のマンションは固定資産税が安い
・住宅ローンの金利を検討する
・リフォームローンと住宅ローンは一本化できる可能性がある

1つずつ詳しく見ていきましょう。

築20年目以上のマンションが損をしにくい

築20年以上のマンションは、損をしにくい傾向にあります。
なぜならマンションの価格は、築20年を過ぎると上がりも下がりもせず、横ばい状態になることが多いためです。

マンションの価格が変わらないということは、購入価格と売却価格に差が出ず、売却時に損をしないことになります。

築25年以上のマンションは固定資産税が安い

築25年以上のマンションは、固定資産税が安くなります。
固定資産税とは、不動産の所有者に毎年課せられる税金のことです。

マンションが建てられてから年月が経ち、マンションの資産価値が下がると、固定資産税も減額されます。ただ新築マンションの場合、一定の条件を満たすと5年間の軽減措置が受けられるため、固定資産税が安いです。

固定資産税の軽減措置を考慮した場合、中古マンションの固定資産税は、築25年以上で新築より安くなります。

住宅ローンの金利を検討する

中古マンションの購入時に利用する住宅ローンは、金利タイプもよく検討しましょう。
金利が1%違うだけで、住宅ローンの返済額は大きく変わります。

詳しくは、以下の記事を参考にしてください。

住宅ローンを借りるときには変動金利と固定金利どっちが良い?金利について徹底解説!

リフォームローンと住宅ローンは一本化できる可能性がある

リフォームローンと住宅ローンは、一本化できる可能性があります。

リフォームローンは住宅ローンに比べて金利が高い傾向にあり、2つのローンを一本化することで金利を抑えることができます。

中古マンションの購入後にリフォームをする予定であれば、リフォームローンが組み込まれた住宅ローンを検討してみてください。

まとめ

マンションを購入する場合、中古マンションを購入するのか新築マンションを購入するのか決めなければなりません。しかし、中古マンションと新築マンションとは違うところが多く、検討するにはその違いを知っておく必要があります。

中古マンションは、すでに建築されているためマンションの管理実績がわかり、不動産価値も安定しており購入した金額が不動産価値に近いというメリットがあります。
反面、築年数が経過しているため購入時に減税が受けづらく、耐震性に問題があることもあります。

一方、新築マンションは誰も住んだことのない最新設備の部屋に住むことができ、購入時には大幅な減税を受けることができます。
その反面、マンションに管理実績がなくどのような管理になるのか未知数であったり、資産として優秀でなかったりします。

このような違いを把握し、自分に合ったマンションは中古なのか新築なのか選択していきましょう。
中古マンションを購入するのか、新築マンションを購入するのか検討を始めるのは、中古と新築の違いを知ることから始めていくのがコツです。

徳本 友一郎

所属会社:
株式会社スタイルシステム
所属会社のWEBSITE:
http://www.style-system.net
保有資格:
CFP(日本FP協会認定)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、 宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
著書:
初めての不動産購入で失敗しない17のチェックポイント

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