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家・住宅購入コラム

賃貸住宅管理業法の施行に向けた検討会を設置

国土交通省は8月5日、6月に成立・公布された「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」の施行に伴う政省令や運用指針、ガイドライン等の整備へ向け「賃貸住宅管理業法の施行に向けた検討会」を設置し、初会合を開きました。

同法は、サブリース事業をはじめ賃貸住宅管理業(以下管理業)に関するトラブルが近年社会問題化していることを受け、管理業における枠組みを定めた新法です。サブリース契約への行為規制や、管理業者登録制度の義務化などが主軸となっています。施行日はサブリース関連が12月18日まで、登録制度関連等が21年6月18日までです。

同法では施行にあたり、規制の詳細を所定の文書で定めることとしています。具体的には、管理業者登録制度の場合、登録要件や事業所に置かなければならない「業務管理者」の要件、重要事項説明(重説)の対象事項、財産の分別管理の方法などです。

サブリース事業の場合もマスターリース契約時の重説事項を具体的に定めるほか、同法で規制される「勧誘者」「不当勧誘」「誇大広告」などについても、国として一定の基準を示します。

 

今回の初会合では、まず12月までに施行されるサブリース関連の規制について、主な論点を整理しました。重説事項については、オーナーが契約内容を正しく理解し、適切なリスク判断の上で契約できる環境を整えるべきだとしました。

そこで契約締結前に書面を交付して説明すべき事項として、オーナーに支払う家賃や、借地借家法の定める減額請求権に基づく賃料の減額リスクなどを提示しました。また、契約期間中の解約リスクや更新拒絶リスク、維持保全の実施内容・対象範囲や費用の分担、入居者への管理内容の周知方法など、オーナーが事前に理解すべきリスク要素を中心に重説事項案をまとめました。

 

規制の対象となる「勧誘者」は、「サブリース業者がマスターリース契約の締結についての勧誘を行わせる者」(同法28条)と定義されており、同検討会ではサブリース事業者が実態として勧誘を行わせている関係性を重視しました。資本関係や明示的な委託契約の有無は問わず、違反者は罰則対象とする方針です。

また、「不当勧誘」は、故意に事実を告げないこと、あるいは事実と異なることを伝えることに加え、“契約の相手方等の保護に欠ける行為”も該当します。早朝・深夜の勧誘などがこれにあたり、詳細は省令で定めます。

「誇大広告」の基準としては、家賃減額リスクを隠して「支払い家賃は契約期間内確実に保証」と標榜するなど事実と異なる表示のほか、“著しい優良・有利誤認”も規制します。例えば特別な契約条件がないにもかかわらず「30年間家賃保証付きの特別な契約」などと表示するケースなどを想定しています。

今回の論点整理を踏まえ、同検討会では今後実務者ワーキンググループによる議論を行い、パブリックコメントを経て10月中旬にはサブリース関連の政省令・運用指針・ガイドライン等を公表する予定です。その後は登録制度関連の各種文書案等について、引き続き検討を行う方針です。

日向 弘薫

所属会社:
株式会社 末広不動産
所属会社のWEBSITE:
https://www.suehiro-re.co.jp/
保有資格:
AFP(日本FP協会認定)、モーゲージプランナー 宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー、 NPO法人相続アドバイザー協議会会員

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