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家・住宅購入コラム

省エネ基準適合の全面義務化に対応

国は、住宅の省エネ基準への適合性の評価方法について、25年度からの省エネ基準適合の全面義務化に併せ、省エネ基準に係る評価ルートを合理化します。5月24日に開かれた建築物省エネ法に関する2省(国土交通省、経済産業省)合同会議の中で、増改築時の適合性評価に関する方針案と共に示されました。今後は建築物エネルギー消費性能基準等を定める省令を改正し、意見募集を経て、今秋の公布、25年春の施行を目指します。

建築物省エネ法の改正・公布により、25年度以降、原則すべての住宅・建築物について省エネ基準への適合が義務化されます。加えて、増改築を行う場合における省エネ基準への適合義務について、増改築部分のみ省エネ基準への適合を求めることとなっています。また、省エネ基準適合義務の対象範囲が拡大されることを受け、適合確認における申請側・審査側の負担軽減や、同改正法が円滑に施行される環境の整備が課題となります。
今回の会議では、①省エネ基準への適合性評価ルートの合理化、②増改築時の省エネ基準への適合性評価、③気候風土適応住宅の取扱いについて見直し方針が示されました。
このうち、①については、多数の評価ルートが混在する現状では、設計側・審査側における習熟度や円滑さ等に課題があり、今後の全面適合義務化を見据え整理が必要でした。事務局では、住宅の評価方法については全体として精緻な評価ルートは「評価計算」、簡易な評価ルートは「使用基準(誘導使用基準を含む)」という二本柱を軸に再構築する方針を明示しました。具体的には、使用基準の簡素合理化、誘導仕様基準の新設(22年11月設置済み)を行うと共に、外皮は使用基準(誘導仕様基準を含む)を用いて計算し、設備はエネルギー消費性能計算プログラムでの評価を行うルートを新たに開設する方針です。なお、同ルートは、住宅トップランナー制度における報告や、BELS、住宅性能評価でも活用可能とするものとしました。
また、簡易な評価ルート(モデル住宅法、フロア入力法、当該住宅の外皮面積を用いない外皮評価など)については廃止。非住宅の省エネ基準への適合性評価については、小規模モデル建物法はモデル建物法に統合すると共に、小規模非住宅に対応した簡易入力画面を整備することとしました。
②の増改築時の適合性評価については、改正建築物省エネ法により、省エネ基準適合を求める範囲が「増改築を行う部分のみ」に変更となります。見直し方針案では、住宅の外皮基準についていは増改築部分の外皮の各部位(屋根、天井、外壁・基礎壁、開口部、床)が仕様基準または誘導仕様基準に適合することとし、計算ルートは措置しません。また、一次エネルギー基準については増改築部分の各設備が仕様基準または誘導仕様基準に適合することとし、計算ルートでは増改築後のBEIが1.0を超えないこととするとの案を示しました。
各審議について委員からはおおむね賛同を得ました。一方で、適合義務化に関係する評価ルートの考え方の広報や、実務現場に根付くためのガイドライン等の整備の必要性などを指摘する意見もありました。

徳本 友一郎

所属会社:
株式会社スタイルシステム
所属会社のWEBSITE:
http://www.style-system.net
保有資格:
CFP(日本FP協会認定)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、 宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
著書:
初めての不動産購入で失敗しない17のチェックポイント

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