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家・住宅購入コラム

9月の首都圏不動産流通動向

東日本不動産流通機構(東日本レインズ)は10月11日、直近9月の「首都圏不動産流通動向」を発表しました。
それによれば、9月の中古マンション契約件数は2990件(前年同月比5.9%下落)となり、8月に続き1年前の水準を下回りました。今年は成約件数が前年を上回ったのは7月のみ。
成約価格は4421万円(同11.2%上昇)と29ヶ月連続で前年同月比を上回りました。すべてのエリアで成約価格が上昇しており、1平米当たりの単価ベースで多摩、神奈川県他、埼玉県、千葉県で二桁上昇となりました。
成約した物件の専有面積を見ると平均63.97平米(同0.2%減)となり、16ヶ月連続で縮んでおり、割高感を増しています。
在庫件数は3万9274件(前年同月比13.0%増)と8ヶ月連続で増えています。前月比でも2.4%増加しました。
地域別に成約件数を見ると、東京23区は1292件(前年同月比0.2%減)となり、多摩が295件(同6.3%減)でした。両方とも8月に続いて減らしました。横浜・川崎市は495件(同9.2%減)と9ヶ月連続で減らし、神奈川県他は196件(同14.0%減)と8月に引きつづき減少しました。埼玉県も337件(同13.6%減)と9ヶ月連続で減少し、千葉県が375件(同6.9%減)と8月に続いて減少しました。

中古戸建て住宅では、成約件数が1124件(前年同月比8.2%減)となり、9ヶ月連続で1年前の水準を下回りました。一方、成約価格は3840万円(同10.1%上昇)と23ヶ月連続で上がりました。土地面積と建物面積は、前年同月と比べて拡大しており、需要が郊外に流れている様子がうかがえます。
在庫件数は、1万3732件(前年同月比2.6%増)となり、20年5月以来28ヶ月ぶりに増えました。前の月との比較でも2.7%増加。消費者の様子見状態がうかがえ、ひっ迫感のあった前月とは違い需給に緩みが見られました。
地域別に成約件数を見ると、東京23区は182件(前年同月比14.6%減)、多摩も145件(同10.5%減)と双方とも二桁の落ち込みでした。横浜・川崎市は162件(同12.4%減)となり、神奈川県他が137件(同11.0%減)となりました。埼玉県は247件(同3.1%減)、千葉県が251件(同2.0%減)でした。都区部、多摩、埼玉県が9ヶ月連続で減少しています。
成約価格をエリア別に見ると、全エリアで上昇しており、東京23区は6956万円(前年同月比17.6%上昇)と9ヶ月連続で上がりました。多摩も3897万円(同17.9%上昇)と大幅に上がりました。横浜・川崎市は4462万円(同4.6%上昇)、神奈川県他は3677万円(同25.7%上昇)と大幅な上昇率となりました。埼玉県は2640万円(同1.9%上昇)、千葉県が2416万円(同7.5%上昇)でした。

徳本 友一郎

所属会社:
株式会社スタイルシステム
所属会社のWEBSITE:
http://www.style-system.net
保有資格:
CFP(日本FP協会認定)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、 宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
著書:
初めての不動産購入で失敗しない17のチェックポイント

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