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住宅市場予測

野村総合研究所は6月8日、住宅市場予測を発表しました。それによると、30年度のZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)のストック数は約159万戸で、政策目標達成に必要な313万戸には遠く及ばないことが分かりました。同研究所では、達成には官民連携の下、思い切った方策が必要であり、例えば認証制度のようなZEHが不動産市場で評価される仕組みづくりや、自家のみならず隣家にも余剰エネルギーを供給できる場合の優遇措置を挙げました。
ZEHとは、躯体強化(断熱性能の向上など)や省エネ(高効率家電)、創エネ(太陽光発電など)を採用することで、年間の一次エネルギー消費量の収支をゼロにすることを目指した住宅です。国のエネルギー基本計画などで普及目標が掲げられており、30年度の政策目標達成には、戸建て住宅と集合住宅の合計で313万戸必要とされています。
同研究所の調査によると、16年度以降、環境省や経済産業省の補助金制度の後押しを受け、ZEH着工戸数は伸長。19年度で6万8244戸まで伸びてきています。内訳を見ると、持ち家(注文住宅)が8割以上を占め、分譲戸建て(建売住宅)や集合住宅(分譲・賃貸)は少ない。ZEHとするためのコスト負担や、特に集合住宅では大容量太陽光発電設備が載せにくい点などがネックとなっているようです。
20年度以降の着工戸数については、①住宅用太陽光発電システム、②エネファーム、③電気自動車の導入(販売)比率を基に分析しました。ZEHがその3点と同程度の速さで普及すると仮定した場合、24年度(13.7万戸)に向けて増加を続け、その後は年間14万戸程度で推移。それにより、30年度時点ではストックが159万戸まで積みあがると予測しました。ただ、数としては政府目標の半数程度にとどまります。
同研究所では、「分譲戸建てに焦点を当てた政策や、環境性能が劣る老朽化住宅のZEHへの建て替え促進も検討すべき論点」としました。

今回、新設住宅着工戸数予測も発表しました。移動世帯数の減少や平均築年数の伸長、名目GDPの成長減速などにより、30年度は65万戸、40年度には46万戸(20年度比43%減)となる見込みです。利用関係別では、30年度には持家が21万戸、分譲住宅が18万戸、貸家(給与住宅を含む)が27万戸といずれも漸減していくと予測しました。
一方、増築・改築工事や設備等の修繕維持費にリフォーム関連の耐久消費財、インテリア商品等の購入費を含めた広義のリフォーム市場規模は、40年まで年間6~7兆円台で微増、あるいは横ばい傾向が続くと予測しました。耐久消費財などの購入費を差し引いた狭義の市場は、広義の市場規模より1兆円少ない規模を見込みます。

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