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家・住宅購入コラム

建築物の省エネ性能表示に関する新たなルールづくり

建築物の省エネ性能表示に関する新たなルール作りが始まりました。今年6月に公布された改正建築物省エネ法に伴い、建築物の販売・賃貸時の省エネ性能の表示制度が強化されたことを受けたもの。消費者の関心を高め、省エネ性能が高い建築物が選択されやすい市場環境の整備を進めます。国土交通省は11月17日の第一回検討会で論点・検討の方向性に関する案を提示すると共に、23年春の公布を目指す考えを示しました。

改正法では、すべての建築物(販売・賃貸が行われるもの)を対象に、建築物の販売・賃貸を行う事業者を「表示を行う者」と明示。表示に関するルールについては国土交通大臣が告示で定めることとし、同改正法の公布日から2年以内の施行としています。省エネ性能表示が持続可能な社会に寄与するため、具体的な表示ルールを策定します。
22年内に検討事項を整理したうえ、意見公募を行い、来年2月に表示ルール案を取りまとめる方針。24年4月の施行予定とし、関係事業者への周知やポータルサイトの改修期間等を考慮し、23年春(4~6月ごろ)には関連告示を公布する見通しです。
同検討会の私道に当たり、同省の住宅局長は、「脱炭素社会の実現に向けて、改正建築物省エネ法に伴う様々な施策を展開していくうえで、表示制度は重要な柱になる」と明言。更に「消費者の意識・関心を高め、省エネ性能の高い住まいが選ばれる環境を整備する施策が重要。消費者の行動変容を求めるにはより分かりやすく魅力的で、事業者にとっても取り組みやすい仕組みでなければならない」と述べ、検討会での活発な議論を呼びかけました。
第1回検討会では、表示ルールについて議論しました。事務局では、省エネ性能について表示すべき事項として、「いつ、どこに」「何を、どのように」示すかについて論点および検討の方向性案を提示しました。例えば、一次エネルギー消費量については多段階表示とし、25年度の省エネ基準適合義務化や30年までのZEH・ZEB水準への引き上げ方針を踏まえた分かりやすい設定方法とする案を示しました。
このほか、委員やオブザーバーによるプレゼンテーションも行われ、分譲戸建て住宅・賃貸住宅における省エネ性能表示の活用状況や、マンションとオフィスビルにおける省エネ性能表示の活用事例等が共有されました。

委員からは「省エネと再エネの表示は分けて表示すべき」や「部分的な改修に関しても何かしら評価される形が望ましい」といった声のほか、「新築、既存建築物を同一の段階表示で行うと星の数が膨大になっていく。将来の拡張性を含めて検討を」との意見も出されました。オブザーバーとしてプレゼンテーションをした不動産協会は「事業者の現在の業務フローとコストにおいて過剰な負担とならないことが肝要。買主・借主側の物件選択の動機づけとなる政策支援も検討してほしい」との意見を示しました。

徳本 友一郎

所属会社:
株式会社スタイルシステム
所属会社のWEBSITE:
http://www.style-system.net
保有資格:
CFP(日本FP協会認定)、1級ファイナンシャル・プランニング技能士、 宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
著書:
初めての不動産購入で失敗しない17のチェックポイント

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